一杯のコーヒーをドリップしながら

〜コーヒーの飲み比べ、はじめました〜

手軽に入手できる新書で、コーヒーの歴史を学んでみた

 

 こんにちは。珈琲大好きblack_coffeeです。

コーヒーの歴史を知らなくても、コーヒーはおいしく飲めますが、

知ったら知ったで、面白いのではないかと思いました。

そこで、今日は、手軽に入手できて、

コーヒーの歴史を学べる新書2冊を

皆様とシェアしたいと思います。

それは、こちら。↓

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①『コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液』白井隆一郎著、中公新書

 

 まずは一冊目。この本は、昔、読んで、心が「ずーん」となったことがあります。でも、細かいことを完全に理解できたとはいえなかったので、久しぶりに再読してみました。ふむふむ。「オリエンタリズム」な飲み物=コーヒーが、ヨーロッパに入ると、イギリス、フランス、ドイツで独自の展開を見せたのですね。でも、ヨーロッパにおいて、コーヒーは、基本、階級の別を取り払った自由と平等の理念を目指す市民社会と親和性のある飲み物であったということは共通していたようです。と同時にその社会が植民地政策と表裏一体だったことも共通していました。やはり「ず~ん」とくる読後感です。じゃあ、日本において、コーヒーとはどういうものだったのだろう?いまのコーヒーの世界はどうなっているのだろう?フェアトレードなどは、こうした時代の反省から生まれたのだろうか?などと気になりました。

コーヒーが廻り 世界史が廻る|新書|中央公論新社

 

 

②『珈琲の世界史』旦部幸博著、講談社現代新書

 

 二冊目です。この本は、①の『コーヒーが廻り~』を読んで思いついた疑問に、答えをくれる本でした。すなわち、ヨーロッパの市民社会におけるコーヒーの歩みだけでなく、日本のコーヒーの歴史や、現代のコーヒー業界が歩んできた道のりなども書かれています。フェアトレードが生まれたのは、植民地政策への反省といった単純なものではないということもわかりました。詳細が気になった方は、是非ご自身でお読みになってください。

 『珈琲の世界史』(旦部 幸博):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部

 

 どちらの新書も薄いわりに内容が濃く、情報量も多いので、わたしは、一度読んだだけでは、とても全部を頭に入れることはできませんでした。でも、コーヒーの上級者の方が読めば、楽しめるのではないかと思います。また、コーヒーに詳しくはないけれど、コーヒーのことをもっと知りたい!という方が、これらの本を手元に置いておいたら、なかなか便利なのではないかと思いました。

 どちらか一冊だけ読むなら、日本のことや、今の時代のことが書かれている②の方がおすすめです。でも、①②と読み進めることで、コーヒーの歴史への理解がより深まるとも思います。